2004年09月16日

バファローズは奇跡を呼ぶ球団である

「バファローズは奇跡の球団である」
昨日ほどそれを実感したことはなかった。

楽天がプロ野球に加盟する意向とのこと。
しかも週内には加盟申請するという報道もある。
事実であればこの動きの速さ、
楽天の本気度はライブドア以上ではないかと期待できる。
基本的に当Blogは大歓迎である。楽天が本拠地を神戸とすることに意味は実に大きい。

今回の楽天参入の第一報で、神戸市民のオリックスに対する不満が露になった。「『バファローズ』なんて応援しない」というインタビューへの答もある。ダブルフランチャイズは撤回しないにせよ、合併球団は大阪に軸足を置かざるを得ない。
一方でBWファンは楽天の参入を歓迎している。単に神戸に球団が残るから、ではない。楽天の三木谷社長は神戸出身で、今年初めにはJ1のヴィッセル神戸を落札・買収している。神戸をフランチャイズにすることに関しては筋金入りなのだ。合併球団・阪神が反対しても簡単には譲るまい。神戸のファンも楽天を信頼していいだろう。
選手の編成はオリックスの中村GMがプロテクトする選手を選定中であるが、近鉄出身選手の方が25人のうち多くを占めるだろう。残りの選手も2球団によるウェーバーのような形になれば、最終的には合併球団には元近鉄、楽天には元オリックスの選手がそれぞれ多数派を占めることが予想される。元通りとはいかないが、超大型トレードをした程度の「ほぼバファローズ」「ほぼブルーウェーブ」ぐらいにはなりそうである(阪神なんかも所属選手の半分を解雇・補強で入替えたこともあるわけだし)。裏方のスタッフも通勤の便などを考慮すれば合併球団側に元近鉄、楽天側に元オリックスが多くなる方向で偏るだろう。
結果、大阪には「ほぼバファローズ」、神戸には「ほぼブルーウェーブ」が誕生。これで合併は撤回せずとも骨抜きである。
ちょっと甘く考えすぎだろうか。

おそらく参入に反対してくるオリックスであるが、受け入れても当初目論んでいたであろうメリットは1リーグ化以外、多少目減りしても得られるはずである。25人のプロテクト選手による戦力強化、近鉄負担分となる10億円分の赤字軽減、交流試合による巨人戦という付加価値が付いた事で先々の売却時の利益増、いずれも楽天が参入したからといって大きく失われる事柄ではない(大阪ドームでの試合数が増えることでコスト増は免れないだろうが)。練習場・合宿所など諸施設の楽天への売却益も見込めるのである。損な話ではないと思うのだが。

おそらく経営側は激しく抵抗するだろうが、実現すればかなり綺麗な落とし所を得られる可能性がある。
完全ではないにせよ、現状にかなり近い形の「バファローズ」が大阪に残る。経営陣に対する嫌悪感を除けば、Buファンもある程度我慢できる範囲内ではなかろうか。
一方神戸にも「ブルーウェーブのようなもの」が残る。ただし、こちらには「ブルーウェーブ」の名称は残らないだろう。クリムゾン(深紅)をCIカラーとし、正式社名にも入れている楽天が「ブルー」をチーム名に残すとは考えにくい。色を考慮すれば「ブレーブス」ならファンの支持も得られると思うが、権利を保有するオリックスが許さないだろうな。

一方、ライバル企業に先を越される形となるライブドアは忸怩たる思いだろう。ただ、オーナー連の心象が決してよくない現状を考えると、入念な参入準備をする1年という期間が与えられたと思えば悪い状況とは言えない。むしろ、楽天の参入でバファローズの十字架を背負う義務がなくなり、球団作りの自由度が向上するなどメリットもある。ダイエーが再生機構入りとなった場合、ホークス買収に切り替えるという選択肢も取りやすくなるはずだ。これはダイエー潰しで球団削減を企てる勢力に対しては十分な牽制となる。
なお、当初「プロ野球じゃなくてよかった」と話していた三木谷社長はライブドア参入の一連の動きをみて今回の加盟の意向を固めたと思う。そういう意味ではライブドアが立ち上がったことには十分意義があったと思う。「Buファンには味方がいる」と声を上げてくれたことが心の支えになったファンも少なくないだろう。その点ではライブドアの堀江社長に改めて感謝したい。
準備期間ができるという点ではシダックスも同様だ。プロに参入するだけの施設は持っていないというが、1年あれば準備も可能だろう。さらにNPBと選手会との間には「改革協議会」も設置されることで合意があり、NPBが反故にしなければ何かしらの結論・方向性は出ているだろう。それを見極めてから加盟の是非を検討しても遅くはない。

オーナー側の抵抗以外で一つだけ、手放しで喜べない懸念材料について。楽天は前述したヴィッセル神戸のチームカラー変更を来年から行なうとしているが、これに対してサポーターから反対運動を起こされている。マネージメントを優先するあまりファンの意向を無視してしまった前例がある、ということだ。無論、これを反省材料にするだろうと信じたいが、一応念のため記しておく。

とはいえ、12球団となることでファンの希望にもある程度沿えて、交流試合によるセ球団のダメージ減・パ球団のさらなる増収も見込める。選手年俸の暴騰も今回の騒ぎで抑えざるを得なくなるだろう。

未だ前途多難であることに変わりはない。
しかし、実現すれば新球団が神戸に来ることで八方丸く収まる。非常に綺麗な落とし所で。しかも、その一番の適任者である楽天がそこに手を挙げた。その結果、大阪に「(ほぼ)バファローズ」が残るのである。
これを奇跡と言わずして、何が奇跡だろう。

「バファローズは奇跡のチームである」
posted by 佐々木大悟 at 03:47| Comment(1) | TrackBack(2) | プロ野球合併問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
補足。
楽天が正式に参入の意思を表明。
本拠地については神戸以外の可能性についても検討とのこと。
おそらく阪神やオリックスの反対を意識してとのコトだと思う。

これに関しては、
ダブルフランチャイズの期限が切れる3年後には
オリックスは神戸から完全に出て行く。
その間に阪神をゆっくりと説得し、
神戸に舞い戻っても遅くはない、と。
そういうシナリオなら、最初は神戸以外で始めても
楽天的には無問題ということではなかろうか。

すると候補地として徳島・鳴門が意外に大穴として浮上するかも。
明石大橋で兵庫とは陸路で移動可能、
来年はサッカーの徳島ヴォルティスJ2昇格で、
地元スポーツの盛り上がりも最高潮。
鳴門総合運動公園の球場も2〜3年なら
プロのフランチャイズとしての使用に耐える規模である。
逆に松山みたいに立派すぎると、3年後に去りにくくなってしまう。

久万・宮内も頑固いわんと、神戸で認めて欲しいけどね。
Posted by 佐々木大悟 at 2004年09月17日 02:33
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